業務システムを作る上、これから求められる5つのポイント

エピソード2

    Report

    :従業員から使いやすいと喜ばれる業務システム開発におけるUI・UXデザインとは?

    業務システムを作る上、これから求められる5つのポイント

    【連載第2回】従業員から使いやすいと喜ばれる業務システム開発におけるUI・UXデザインとは?


    既存の業務システムは、開発主体で設計されることが多く、情報構造や画面構成も開発側の都合に基づいて設計されてきました。そのため、ユーザー側が使い方を学ぶ必要があり、業務理解やITリテラシーが高くなければ使いこなすことが難しいことも多いです。

    一方で、これからの業務システムには、ユーザー視点に立った情報設計や構造化が求められます。実際の業務の流れを踏まえたユーザーインターフェースを設計することが重要です。さらに、多様な人々が利用することを前提に、誰もが使いやすいコンポーネントを取り入れていく必要があります。

    開発主体の業務システムから、ユーザー視点の業務システムへ変化することを示す図

    今後、いままで以上に多様な人々が使うことができる業務システムとしていくために、既存の開発主体の業務設計、ユーザーインターフェースの設計ではなく、より使う人に寄り添った設計とするために、業務システムにおいてもデザインを取り込んでいく必要があるといえます。

    業務システムを構築するまでの流れ

    業務システムの構築は、現状理解・分析から始まり、基本設計、詳細設計を経て、画面デザインや仕様を決定し、開発・実装へと進めていきます。また構築後も効果検証を行いながら、継続的な改善を行っていく必要があります。

    現状理解から設計、開発、運用改善までの業務システム構築プロセスと具体的な工数をまとめた図

    業務システムにおけるインクルーシブデザインの5つのポイント

    業務システムを作る上で、より使いやすいものとするために、5つのポイントがあります。

    1.実際に利用しているユーザーの声を聞く

    業務システムはすでに何かしらの既存業務があることがほとんどです。実際に業務をされている人にヒアリングをし、業務の特徴と課題点を掴むことが重要と言えます。

    1人の方だけでなく、入社したての人やベテランの人、なにかしらの障害を抱えている人など、多様な人々にヒアリングをすることで、その人しか知らない業務上の工夫や本質的な課題を見つけることができます。どのような業務をされているかお話をうかがうだけでなく、実際にお仕事をされている場所で使われている様子を観察したり、実際に自分たちで体験してみるなど、より本音に近い部分を知ることが必要です。

    実際の利用者に話を聞き、業務の特徴や課題を把握する様子

    2.扱う情報の整理とその構成に工夫をする

    業務システムは多くの情報が扱われていることがほとんどです。その分野、業界の独特な表現や他とは異なる使われ方をしているものも多くあるので、丁寧に情報の洗い出しとその関係性の整理をおこなう必要があります。

    洗い出した情報をもとに、実際の業務に合わせてユーザーインターフェイスとして構築します。ユーザーが主体的に操作を行いたい部分と、画面上の案内に従って項目を埋めていけば良い部分か、意識しながら構築をする必要があります。

    業務のなかでどのようにして情報が扱われているか、ユースケースを整理しながらビジュアルに落としたり、OOUI(オブジェクト指向UI)の考え方を使って、関係性の整理を行います。

    業務内の情報や関係性を整理し、情報設計に落とし込む例

    3.モックアップを作成し、実際に触ってみてもらうことで検証する

    業務システムはツールなので、デザインツールで作った絵だけでは評価ができません。どのような操作をするかが体験できるモックアップを作成し、UIを触ってみてもらうことで、業務に耐えうるものか検証することができます。

    モックアップにすることでプロジェクトに関わっていない人にも見てもらいやすくなるため、幅広い人に実際に見てもらい、使いづらい点や改善点を聞くことができます。このようなプロセスを挟むことで、開発を始める前により確度の高いUIとすることができます。

    プロジェクトに関わっていない人にもこの段階で、実際に触ってもらい、率直なフィードバックをもらうことで、開発後の実運用時のハレーションを少なくすることにも繋がります。

    モックアップを使い、実際の利用者から使いづらさを確認する様子

    4.アクセシビリティを考慮した設計・開発

    業務システムは効率的に操作を行うことを求められることが多いため、キーボードでの操作(タブフォーカス)や画面の拡大・縮小の対応なども考慮しておく必要があるといえます。

    これらは健常なユーザーだけでなく、マウスを使って操作をすることが難しい方や、視覚が弱い方、アクセシビリティ機能を用いている方にも結果的に使いやすいものとなり、より幅広い人が使うことができるものとすることができます。

    読み上げ機能への最適化やWCAG(Web Content Accessibility Guidelines)の対応など、どこまでアクセシビリティを考慮するかは、非機能要件の定義時などにプロジェクトメンバーで認識を合わせた上で取り組みます。

    アクセシビリティを考慮した設計・開発とユーザーレビューの例

    5.リリース後からの継続的な改善

    業務システムは実際に業務で使ってもらうことが目的のツールです。そのため、開発して終わりではなく、実際の業務で使うことで出てくる課題や改善点を常に取り入れてアップデートしていくことが重要と言えます。

    利用開始後も定期的に利用者へのヒアリングをおこなったり、利用状況を踏まえての改善を行っていく必要があります。また、デザイン面についても一定の品質で運用、開発が行えるようにデザインシステムの構築をおこなうことも効果的です。

    システムをリリースすることがゴールと捉えがちですが、システムを使っていくという意味では、新たなスタートと言えます。リリース後の運用や改善についても見通して進めていく必要があります。

    PDCAサイクルとデザインシステムにより継続的に改善する流れ
    keyboard_arrow_right

    ジャーナルトップへ

    keyboard_arrow_right

    関連記事

    最新のレポート

    当事者発想
    あなたの誰かのためは、何のためか

    こちらで提供中 amazon
    新規タブで開く
    本の表紙

    好評
    発売中

    Contact

    お問い合わせ

    お気軽にご相談ください。お見積もり依頼も可能です。1営業日中にご返信いたします。

    お問い合わせをする

    keyboard_arrow_right

    Service introduction

    サービス紹介資料

    CULUMUが提供するインクルーシブなデザインソリューションをご紹介しています。ぜひご活用ください。

    資料をダウンロードする

    keyboard_arrow_right

    採用情報

    Careers

    N=1の当事者の声からしか、生まれない未来がある
    “つくる”を超える“共創”に挑戦する仲間を待っています

    詳しく見る

    新規タブで開く