金融機関アクセシビリティ対応状況 

エピソード2

    Report

    :全国100銀行のウェブアクセシビリティ「金融機関のアクセシビリティ対応状況 一斉調査レポート」

    金融機関アクセシビリティ対応状況 

    【連載第2回】 全国100銀行のウェブアクセシビリティ「金融機関のアクセシビリティ対応状況 一斉調査レポート」


    本記事では、関東圏の金融機関のアクセシビリティ対応状況について、Webアクセシビリティ方針の策定状況や、対応範囲、さらにWebアクセシビリティ試験の実施結果や適合状況の観点から見ていきます。

    金融機関におけるアクセシビリティ対応の現状を整理すると、いくつかの重要なポイントが見えてきました。
    まず、障害者差別解消法の改正などを背景に、金融機関においてもこれまで以上にWebアクセシビリティへの対応が求められることが予想されます。
    一方で、現状ではメガバンクや一部の金融機関のみでしか Webアクセシビリティの対応は進められていません。今後は、地方銀行や信用金庫なども含め、より幅広い金融機関においてもアクセシビリティ対応が進んでいく必要があります。誰もが利用しやすい金融サービスを実現するためには、業界全体での取り組みが不可欠です。

    本調査では、関東圏の金融機関を対象に、各金融機関のWebアクセシビリティへの対応状況を調査しました。調査対象は、都市銀行5行に加え、ネット銀行10行、信託銀行15行、関東圏の銀行15行、そして関東圏の信用金庫55行の計100行です。
    調査では、銀行がWebアクセシビリティ方針を公開しているか、また試験の実施結果や適合状況を公開しているかといった情報に加え、サステナブル方針の有無やaxe DevTools Totalを用いたアクセシビリティ課題(Issue)の数についても確認しました。

    Webアクセシビリティ方針および対応状況を公表しているか

    対象とした金融機関のうち、6%(6行)についてはWebアクセシビリティ方針のページが存在していました。
    特に都市銀行においては、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行には独自のWebアクセシビリティ方針が存在していました。
    一方で、地方銀行および信用金庫においてはアクセシビリティの対応を明示的に表明している金融機関は存在しませんでした。

    Webアクセシビリティ方針がある金融機関6%ない94%、都市銀行のみだとある3(60%ない2(40%))を円グラフで示した図

    みずほ銀行

    適合レベルおよび対応度:適合レベルAに準拠

    2017年に試験の実施をおこなっており、サイト全体に対して適合レベルAに準拠したサイトとなっています。また、以下の項目については適合レベルAAまたはAAAの水準を適用しています。

    • テキストのサイズ変更の達成基準

    • 複数の手段の達成基準

    • 見出しおよびラベルの達成基準

    • フォーカスの可視化の達成基準

    • セクション見出しの達成基準

    みずほ銀行のWebアクセシビリティ方針ページ

    三菱UFJ銀行

    Webアクセシビリティ方針ページは存在する一方で、試験の結果や対応までのロードマップは示されていません。また、以下の項目には配慮しているとされています。

    • 見出し、段落、箇条書き、表組み、テキストなどの要素

    • 画像、代替テキスト

    • 動画

    • HTMLの文書構造

    • ページタイトル、メタ要素

    • 色、装飾、要素同士のコントラスト

    • ナビゲーション

    • フォーム

    • Javascript

    三菱UFJ銀行のアクセシビリティ方針を紹介するページ

    地方銀行や信用金庫の中には、Webアクセシビリティ方針や対応状況を公表していないものがありますが、最近ではいくつかの銀行がリニューアルに伴って、Webアクセシビリティへの取り組みを明示しています。
    近年、Webアクセシビリティへの取り組みが重要視されるようになっており、サイトリニューアルやWeb開発の際にアクセシビリティの方針や対応を考慮することが増えています。Webアクセシビリティの向上は、障害を持つ人々にとっては情報へのアクセスの向上や社会参加の促進につながるだけでなく、一般の利用者にとっても使いやすいウェブサイトの提供に役立つことから、今後はさらに多くの銀行がリニューアルと並行して対応を強化することが予測されます。

    横浜銀行

    Webアクセシビリティ方針などはないものの、ウェブサイトリニューアルのニュース内でWebアクセシビリティへの取り組みをおこなっていることが記載されていました。

    横浜銀行のWebサイトリニューアルのアクセシビリティに関する案内ページ

    みんなの銀行

    Webアクセシビリティ方針などはないものの、アプリに対してのアクセシビリティの取り組みをオウンドメディア(note)で発信されていました。
    アプリにおけるスクリーンリーダーの読み上げ改善前後の様子の動画や、具体的なアクセシビリティの対応の内容などが紹介されています。
    これまでのリリースでは主に以下のサービスのアクセシビリティの改善がされています。

    • ログイン

    • 振込・定額自動振込

    • お友だち紹介プログラム

    • デビットカード

    • カバー

    みんなの銀行によるアクセシビリティの取り組みを発信する記事・動画のサムネイル

    出典:みんなの銀行 公式note

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