ますます多様化する社会

エピソード1

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    :できることが広がる、やさしい仕掛け多様な子どもたちに寄り添うプロダクト事例集

    ますます多様化する社会

    【連載第1回】できることが広がる、やさしい仕掛け 多様な子どもたちに寄り添うプロダクト事例集


    近年、日本では障害に対する社会的理解の高まりや外国にルーツを持つ子どもの増加など、子どもの多様性が高まりを見せています。少子高齢化が進むなか、子ども一人ひとりが自分らしさを発揮できることは日本社会の喫緊の課題でもあります。子ども向けの製品・サービスの多くは大人の手によって企画・制作されています。しかし、大人と子どもには多くの特性の違いがあり、現在、多様な子どもの視点を含めた製品・サービスデザインが求められています。

    「マイノリティ」の増加と多様化する日本社会

    2006年から2018年までの障害者数の推移を示す統計グラフ

    内閣府の調査によると、2006年から2018年の12年間で障害者数が655.9万人から936.6万人へと、約300万人近く増加しました。さらに最新の厚生労働省の資料では、推計障害者数が約1160万人となり、2011年の調査から約1.5倍に増加しています。これは日本の総人口の約9.2%に相当します。その背景として、高齢者人口の増加や発達障害などへの認知・理解の高まりがあげられます。

    出典:厚生労働省「平成30年版厚生労働白書-障害や病気などと向き合い、全ての人が活躍できる社会に」(2018)

    2013年から2024年までの外国人人口の推移を示す棒グラフ

    総務省の住民基本台帳に基づく人口動態調査によると、外国人は11.01%増えて過去最多の332万3374人となり、初めて300万人を超えました。新型コロナウイルスの影響で21年から減少していたものの、23年から再度増加し、増加幅は過去最大の32万9535人に達しています。

    出典:日本経済新聞「日本人86万人減、前年比で最大 外国人は初の300万人台」(2024)

    全ての人を包み支え合うインクルーシブな社会の実現を示すイラスト

    インクルージョンの起源は、1980年代に欧州で生まれたとされています。
    1970年代以降、フランスをはじめとし、移民増加や長期的失業により社会的に排除(エスクルージョン)された人の包摂(インクルージョン)を目指す概念として普及しました。
    日本では2000年に発表された「社会的な援護を要する人々に対する社会福祉のあり方に関する検討会」報告書のなかで、全ての人を社会の構成員として包み支え合うソーシャル・インクルージョンの重要性が提言されています。
    最近の動向として、日本政府が発表した2022年度版の「経済財政運営と改革の基本方針」(通称「骨太の方針」)では、「包摂社会の実現」が重要課題として位置づけられています。
    子どもや女性、障害者、性的マイノリティの抱える社会課題の解決自体が付加価値を生み、日本の成長につながると述べられています。

    支援が必要な子どもの増加

    発達障害の可能性のある児童は約8.8%(2022年)

    近年、子どもの数は減少し続けているにもかかわらず、発達障害と診断される子どもの数は増加傾向にあります。
    文部科学省の調査によると、全国の公立小中学校において発達障害の可能性がある児童生徒の割合は8.8%に達し、10年前の調査から2.3ポイント増加しました。
    特別支援教育を受ける児童生徒数は、平成24年度には30.2万人であったところ、令和2年度には59.9万人となり、約2倍となっています。また、特別支援学級に通う児童は平成24年度の16.4万人から令和2年度には35.3万人に増加し、通級による指導を受ける児童も7.2万人から16.3万人に増えています。
    増加の背景には、発達障害への理解が進んだことや診断基準の変更、社会的な認知度の向上などが挙げられます。これらの要因により、より多くの子どもたちが発達障害として認識され、適切な支援を受けられるようになったと考えられます。

    特別支援学級の在籍者数推移と児童生徒の増加状況を示す図解

    出典:文部科学省「特別支援教育の充実について」(2023)

    日本語指導が必要な児童生徒は約7万人(2022年)

    文部科学省の調査によると、2023年5月時点で、公立の小中高校や特別支援学校に在籍し、日本語指導が必要な子どもの数は過去最多の6万9123人に達しました。2012年の調査と比較すると、日本語指導が必要な子どもの数は2倍以上になっています。
    増加の背景には、在留外国人の増加や日本国籍を持つ外国にルーツのある子どもの増加などが挙げられます。
    文部科学省は、この状況に対応するため母語支援員の配置促進やICT端末の活用などの支援を進めていく方針を示しています。しかし、支援員の確保が難しいことや、国内で話せる人が少ない言語の子どもが増えているなどの課題も指摘されており、今後さらなる対策が必要とされています。

    公立学校における日本語指導が必要な児童生徒数の推移グラフ

    出典:文部科学省「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」(2023)

    子どもの多様な特性を包摂する社会の実現

    子ども一人ひとりが輝ける社会の実現へ

    多様な背景を持つ子ども一人ひとりが輝ける社会の実現を示すイラスト

    多様な特性を持つ子どもたちが輝ける社会の実現は、少子高齢化が急速に進む今日の日本にとって、喫緊の課題です。
    発達特性や身体障害、外国にルーツを持つ子どもたちなど、一人ひとりの個性や背景が尊重され、平等に機会が与えられる環境づくりが不可欠です。
    教育の場だけでなく、社会全体で取り組むべき課題であり、多様性を受け入れ、互いの違いを理解し合える社会こそが、すべての子どもたちの可能性を最大限に引き出し、豊かな未来の創造につながるでしょう。

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