デザイン経営とは何か?9つの取組の入り口と期待されるイノベーション
バリアフリーを表すマーク、イラスト:意味と意義、国際シンボルマーク、法律や障害者団体独自の事例
はじめに
現代社会において、バリアフリーの概念が広く浸透し、公共の場や企業の施設などさまざまな場所でバリアフリー化が進んでいます。しかし、それを目で見てわかる形で伝える「バリアフリーを表すマーク」や「シンボルマーク」の意義を理解することは、さらに多様性を尊重した社会の実現に必要不可欠です。
本記事では、バリアフリーを表すシンボルやイラストの意味とその意義について、国際的に使用されているマーク、国内での法律に基づくマーク、障害者団体独自の取り組みについて詳細に解説します。また、CULUMUが提供する当事者参加型のデザインコンサルティングが、企業や公共機関にとってどのように役立つかについても触れ、具体的な行動喚起を行います。
1. バリアフリーを表すシンボルマークの基本的な意義
バリアフリーを表すシンボルマークやイラストは、障がい者や高齢者だけでなく、全ての人が安心して公共の場やサービスを利用できるようにするためのものです。これらのマークは、視覚的に分かりやすく、国境を越えて広く認識されることを目指して設計されています。
シンボルマークが示すものは、物理的なアクセスだけでなく、情報やサービスへの平等なアクセスをも意味します。バリアフリーのシンボルは、あらゆる人々が障害なく移動できる空間を保証するための国際的な手段となっており、その背景には以下の重要な意義が含まれています。
1.1 社会的な認知と平等性の推進
バリアフリーのシンボルは、社会全体で障害に対する認知を高め、すべての人々に平等な機会を提供するためのシンボルです。これにより、障がい者や高齢者が利用する施設やサービスが一目で分かり、安心してアクセスできるようになります。
1.2 インクルーシブデザインの促進
バリアフリーシンボルの使用は、インクルーシブデザインを推進する一環でもあります。インクルーシブデザインとは、すべての人が利用可能な製品やサービスをデザインするアプローチであり、シンボルはその理念を具体的に具現化したものです。
2. 国際的なバリアフリーシンボルマーク
2.1 車いすの国際シンボルマーク(International Symbol of Access, ISA)
バリアフリーを表す最も広く認知されているシンボルマークの一つが、車いすの国際シンボルマークです。このマークは、1968年にデンマークのデザイナー、スザンヌ・ケアが設計し、障害者がアクセス可能な場所や施設を示すために世界中で使用されています。
2.1.1 車いすシンボルのデザイン要素
このマークは、青い背景に白い車いすのアイコンで構成されています。そのシンプルでわかりやすいデザインは、国際的なコミュニケーションにおいて障害者が利用できる場所を一目で識別できるという点で非常に効果的です。また、色使いのコントラストも高いため、視覚的に見やすく、遠くからでも認識しやすいという特徴を持っています。
2.1.2 使用される場面
車いすシンボルは、以下のような場所で頻繁に使用されます。
公共施設:市役所、図書館、病院などの出入口
交通機関:バス、電車の優先席や専用スペース
駐車場:障害者専用駐車スペース
トイレ:バリアフリートイレの案内
このマークが設置されていることで、障がい者が施設やサービスを安心して利用できることを保証し、周囲の利用者にも理解を促す役割を果たします。
2.2 盲導犬マークと視覚障がい者用シンボル
盲導犬マークは、視覚障がい者が盲導犬と共に移動する際に認識しやすい施設やスペースを示すために使用されます。一般的に、盲導犬のシルエットが描かれており、視覚障がい者が利用できる場所を明示します。
2.2.1 使用される場面
盲導犬マークは、以下の場面でよく見かけます。
飲食店:盲導犬同伴での入店が可能な場所
交通機関:盲導犬同伴者が優先的に利用できるエリア
公共施設:視覚障がい者向けの特別な案内やサポートが用意された施設
視覚障がい者にとって、こうしたシンボルは、安心して社会に参加し、必要なサポートを受けることを可能にします。
2.3 聴覚障がい者向けシンボルマーク
聴覚障がい者向けシンボルマークは、耳の形を基にしたデザインが一般的です。このマークは、聴覚障がい者が補聴器や手話通訳サービスが利用できることを示すもので、特にコンサートホール、映画館、劇場などのエンターテイメント施設でよく見られます。
2.3.1 使用される場面
聴覚障がい者向けシンボルマークは、以下の場面で使用されます。
映画館や劇場:字幕や手話通訳が提供される上映や公演
公共の講演会や会議:音声案内の代わりに、字幕やビジュアル案内が利用可能なイベント
聴覚障がい者が快適に参加できる社会の実現には、このような視覚的なガイドが欠かせません。
3. 日本におけるバリアフリーシンボルと関連法律
3.1 日本のバリアフリー法とシンボル
日本においても、バリアフリーに関連する法整備が進んでおり、それに伴い特定のシンボルやマークが法的に定められています。特に「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」に基づいて、バリアフリー化の進展が進んでいます。
3.1.1 バリアフリー法の概要
バリアフリー法は、2000年に施行され、高齢者や障がい者が円滑に移動できるようにするためのインフラ整備を義務付けるものです。この法律では、公共施設や交通機関、道路のバリアフリー化を推進することが明示されています。
3.1.2 法に基づくバリアフリーシンボル
この法律に基づき、以下のようなシンボルマークが広く使用されています。
障害者のための国際シンボルマーク

障害者が利用できる建物、施設であることを明確に表すための世界共通のシンボルマークです。マークの使用については国際リハビリテーション協会の「使用指針」により定められています。
※このマークは「すべての障害者を対象」としたものです。特に車椅子を利用する障害者を限定し、使用されるものではありません。
※個人の車に表示することは、国際シンボルマーク本来の主旨とは異なります。障害のある方が、車に乗車していることを、周囲にお知らせする程度の表示になります。したがって、個人の車に表示しても、道路交通法上の規制を免れるなどの法的効力は生じません。駐車禁止を免れる、または障害者専用駐車場が優先的に利用できるなどの証明にはなりませんので、ご理解の上ご使用下さい。
これらのシンボルは、法的な根拠に基づいて使用されるため、公共の場での標準的な目印として機能しています。
盲人のための国際シンボルマーク

世界盲人連合で1984年に制定された盲人のための世界共通のマークです。視覚障害者の安全やバリアフリーに考慮された建物、設備、機器などに付けられています。信号機や国際点字郵便物・書籍などで身近に見かけるマークです。
このマークを見かけた場合には、視覚障害者の利用への配慮について、御理解、御協力をお願いします。
身体障害者標識(身体障害者マーク)

肢体不自由であることを理由に免許に条件を付されている方が運転する車に表示するマークで、マークの表示については、努力義務となっています。
危険防止のためやむを得ない場合を除き、このマークを付けた車に幅寄せや割り込みを行った運転者は、道路交通法の規定により罰せられます。
聴覚障害者標識(聴覚障害者マーク)

聴覚障害であることを理由に免許に条件を付されている方が運転する車に表示するマークで、マークの表示については、義務となっています。
危険防止のためやむを得ない場合を除き、このマークを付けた車に幅寄せや割り込みを行った運転者は、道路交通法の規定により罰せられます。
ほじょ犬マーク

身体障害者補助犬法の啓発のためのマークです。
身体障害者補助犬とは、盲導犬、介助犬、聴導犬のことを言います。「身体障害者補助犬法」において、公共の施設や交通機関はもちろん、デパートやスーパー、ホテル、レストランなどの民間施設は、身体障害のある人が身体障害者補助犬を同伴するのを受け入れる義務があります。補助犬を同伴することのみをもってサービスの提供を拒むことは障害者差別に当たります。
補助犬はペットではありません。社会のマナーもきちんと訓練されており、衛生面でもきちんと管理されています。
補助犬を同伴していても使用者への援助が必要な場合があります。使用者が困っている様子を見かけたら、積極的にお声かけをお願いします。
耳マーク

聞こえが不自由なことを表すと同時に、聞こえない人・聞こえにくい人への配慮を表すマークです。また、窓口等に掲示されている場合は、聴覚障害者へ配慮した対応ができることを表しています。
聴覚障害者は見た目には分からないために、誤解されたり、不利益をこうむったり、社会生活上で不安が少なくありません。
このマークを提示された場合は、相手が「聞こえない・聞こえにくい」ことを理解し、コミュニケーションの方法等への配慮(口元を見せゆっくり、はっきり話す・筆談で対応する・呼ぶときは傍へ来て合図する・手話や身振りで表すなど)について御協力をお願いします。
ヒアリングループマーク

「ヒアリングループマーク」は、補聴器や人工内耳に内蔵されているTコイルを使って利用できる施設・機器であることを表示するマークです。
このマークを施設・機器に掲示することにより、補聴器・人工内耳装用者に補聴援助システムがあることを知らしめ、利用を促すものです。
オストメイト用設備/オストメイト

オストメイトとは、がんなどで人工肛門・人工膀胱を造設している排泄機能に障害のある障害者のことをいいます。
このマーク(JIS Z8210)は、オストメイトの為の設備(オストメイト対応のトイレ)があること及びオストメイトであることを表しています。
このマークを見かけた場合には、身体内部に障害のある障害者であること及びその配慮されたトイレであることを御理解の上、御協力をお願いします。
ハート・プラス マーク

「身体内部に障害がある人」を表しています。身体内部(心臓、呼吸機能、じん臓、膀胱・直腸、小腸、肝臓、免疫機能)に障害がある方は外見からは分かりにくいため、様々な誤解を受けることがあります。
内部障害の方の中には、電車などの優先席に座りたい、障害者用駐車スペースに停めたい、といったことを希望していることがあります。
このマークを着用されている方を見かけた場合には、内部障害への配慮について御理解、御協力をお願いします。
「白杖SOSシグナル」普及啓発シンボルマーク

白杖を頭上50cm程度に掲げてSOSのシグナルを示している視覚に障害のある人を見かけたら、進んで声をかけて支援しようという「白杖SOSシグナル」運動の普及啓発シンボルマークです。
白杖によるSOSのシグナルを見かけたら、進んで声をかけ、困っていることなどを聞き、サポートをお願いします。
※駅のホームや路上などで視覚に障害のある人が危険に遭遇しそうな場合は、白杖によりSOSのシグナルを示していなくても、声をかけてサポートをお願いします。
岐阜市福祉事務所障がい福祉課
ヘルプマーク

義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることができるマークです(JIS規格)。
ヘルプマークを身に着けた方を見かけた場合は、電車・バス内で席をゆずる、困っているようであれば声をかける等、思いやりのある行動をお願いします。
手話マーク

きこえない・きこえにくい人が手話言語でのコミュニケーションの配慮を求めるときに提示したり、役所、公共及び民間施設・交通機関の窓口、店舗など、手話言語による対応ができるところが提示できます。また、イベント時のネームプレートや災害時に支援者が身に着けるビブスなどに提示することもできます。
きこえない・きこえにくい人等がこのマークを提示した場合は「手話言語で対応をお願いします」の意味、窓口等が提示している場合は「手話言語で対応します」等の意味になります。
筆談マーク

きこえない・きこえにくい人、音声言語障害者、知的障害者や外国人などが筆談でのコミュニケーションの配慮を求めるときに提示したり、役所、公共及び民間施設・交通機関の窓口、 店舗など、筆談による対応ができるところが提示できます。また、イベント時のネームプレートや災害時に支援者が身に着けるビブスなどに提示することもできます。
きこえない・きこえにくい人等がこのマークを提示した場合は「筆談で対応をお願いします」の意味、窓口等が掲示している場合は「筆談で対応します」等の意味になります。
3.2 障害者団体独自のシンボルと取り組み
日本国内では、障害者団体が独自に開発したシンボルやマークも存在します。これらのマークは、障がい者がより良い生活を送るための支援として、各団体の活動に基づいて使用されています。
3.2.1 視覚障がい者用のシンボルマーク
視覚障がい者向けに開発されたシンボルとしては、点字を利用した案内標識や、白杖を持つ人物のアイコンなどが挙げられます。これらは、視覚障がい者が安心して移動できる施設やエリアを識別するために利用されています。
3.2.2 障害者団体の取り組み
日本国内の多くの障害者団体が、バリアフリー推進の一環として、独自のシンボルを用いて普及活動を行っています。たとえば、全国障害者リハビリテーション協議会(JDP)は、障がい者のためのアプリや案内システムを開発し、それに基づくシンボルを作成する取り組みを進めています。
4. CULUMUのインクルーシブデザインにおけるシンボルマークの活用
デザインコンサルティングファームであるCULUMUは、バリアフリーを推進するために当事者参加型・共創型のデザインプロセスを導入しています。特にシンボルマークや視覚的ガイドラインの設計において、利用者の声を直接反映させることを重視しています。
4.1 CULUMUのインクルーシブデザインのバリアフリー
デザインコンサルティングファームであるCULUMUは、バリアフリーデザインを専門とし、企業や自治体が実際にバリアフリーを導入する際の支援を行っています。CULUMUのコンサルティングは、単なる技術的な提案に留まらず、当事者との共創を通じて、利用者目線に立った本質的なデザインを提供します。
4.2 CULUMUの共創型デザインプロセス
CULUMUのデザインプロセスは、利用者や関係者との対話を通じた「共創型」に特徴があります。これにより、実際に現場で使用される環境やデザインがどのように使われるか、リアルなフィードバックを取り入れながら、真に利用者に寄り添ったバリアフリーデザインを作り上げます。
5. CULUMUのコンサルティングサービス
バリアフリーシンボルマークは、単なるデザインの一部ではなく、社会全体のインクルージョンを進めるための重要なツールです。私たちCULUMUでは、これらのシンボルを効果的に活用したデザインやサービスの提供を行っており、企業や公共機関のバリアフリー化を支援しています。
5.1 お問い合わせとサポート
バリアフリーシンボルの導入や、インクルーシブデザインに関するご相談は、ぜひCULUMUの専門チームまでご連絡ください。私たちが提供するコンサルティングサービスは、貴社のニーズに応じた最適なソリューションを提案し、実際の導入までトータルサポートを行います。
まとめ
バリアフリーを表すシンボルやイラストは、視覚的なツールとして、すべての人に公平なアクセスを提供するための重要な役割を果たしています。車いすの国際シンボルマークをはじめ、視覚・聴覚障がい者向けのシンボルまで、これらのマークはバリアフリー社会の実現に向けた重要な一歩となります。
CULUMUでは、こうしたシンボルを活用したデザインやインクルーシブなプロセスを重視しており、企業や公共機関がより多くの人々に対してアクセシブルな環境を提供できるようサポートしています。バリアフリーシンボルの導入や、デザインコンサルティングに関するお問合せは、ぜひCULUMUまでお寄せください。
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